被ばく線量評価・除染Assessment of Exposure Doses and Decontamination
(2016年 更新)
Q被ばく線量の評価にはどのような指標が用いられていますか。空間線量率測定の線量とはどのような関係がありますか。
A被ばく線量を表すのに実効線量E(Sv:シーベルト)が用いられます。サーベイメータで測定される周辺線量に0.6をかけることで実効線量が得られます。
- 放射線による影響は、放射線の種類や臓器の感受性によって異なります。
- 被ばく線量の評価には、上記の影響を考慮する実効線量E(Sv:シーベルト)が広く用いられます。
- ただし、実効線量は直接測定することができません。そのため、実用上は、測定できる空間線量に線量換算係数を掛けて評価します。
- 空間線量はSv単位で表されますが、実効線量Eとは異なる量であることに注意しなければなりません。
- 線量換算係数は、数値人体モデルを用いたコンピュータ・シミュレーションにより計算します。
- 放射性セシウムが沈着した場所では、空間線量に0.6をかければ成人の実効線量が得られることが、環境ガンマ線の性質を詳細に考慮したシミュレーションによりわかっています。
-
数値ファントムを用いたシミュレーションにより、
実効線量を評価するための線量換算係数を計算します。 -
環境中に分布した線源による実効線量のシミュレーション結果
(Saito他)
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参考文献
- Saito, K. and Petoussi-Henss, N. (2014): Ambient dose equivalent conversion coefficients for radionuclides exponentially distributed in the ground, Journal of Nuclear Science and Technology, vol. 51, no. 10, 1274-1287. http://dx.doi.org/10.1080/00223131.2014.919885
- Satoh, D., Furuta, T., Takahashi, F., Endo, A., Lee, C. and Bolch, W. E. (2016): Age-dependent dose conversion coefficients for external exposure to radioactive cesium in soil, Journal of Nuclear Science and Technology, vol. 53, no. 1, 69-81. https://doi.org/10.1080/00223131.2015.1021286