放射性物質の動き-河川水系Radioactivity Dynamics in River System

(2017年 更新)

ダム湖からの水を飲料水に用いることはできますか。

木戸川の場合、高水時濁度が極めて高い時でも、放射性セシウムの濃度は飲料水の基準値を下回っており、溶存態放射性セシウム濃度は、平常時と変わりません。

川俣町の3河川の渓流水に含まれる浮遊懸濁物質・粗大有機物中放射性セシウム濃度の時間変化(上段)、及び溶存態の放射性セシウム濃度の時間変化(下段)

図1 木戸ダム下流域の木戸川における2014年の河川水中137Cs濃度

  • 平常時の場合、放射性セシウム(137Cs)濃度は、懸濁態溶存態いずれも0.1Bq/L未満でした。
  • 高水時の場合、懸濁態放射性セシウム(137Cs)濃度は1Bq/L程度まで上昇しますが、飲料水の基準値(10Bq/kg)は下回っています。
  • 高水時でも、溶存態放射性セシウム濃度は0.1Bq/L未満で、平常時とほとんど変わりません。浮遊懸濁物質濃度とともに放射性セシウム濃度が減少する傾向にあることから、高水時に移動する放射性セシウムの大部分は懸濁態放射性セシウムで、時間とともに徐々に減少すると推測されます(「Q 森林等から河川に放射性セシウムが流入し続け、汚染が継続するのではないか。」参照)。

環境省によると、福島県内の他の河川でも放射性物質が1Bq/L未満となっています。
出典:1) 環境省「福島県内の公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果(速報)(1-2月分)」