放射性物質の動き-河川水系Radioactivity Dynamics in River System

(2015年 更新)

河川で運ばれた放射性セシウムは海洋でどのように動きますか。【解析事例】

シミュレーションにより、河口域に流入した河川水は海面を広がっていることが確認できます。
これは河川水の塩分濃度が低く、また水温が高いために海水よりも密度が小さいためと考えられます。
一方で、海底での流れでは海面とは逆に河口へ向かう流れができており、一度沿岸から離れた河川由来の土砂等が沿岸方向に戻されることが確認されました。

2シミュレーションにより評価した2015年9月の台風通過時のセシウム137の堆積2シミュレーションにより評価した2015年9月の台風通過時のセシウム137の堆積

図1 シミュレーションにより評価した2015年9月の台風通過時のセシウム137の堆積

  • 海に流出する河川水の動きを3次元シミュレーション(3D-Sea-SPEC)により解析
  • 河川水と海水の塩分濃度の違いにより、河口域に流入した河川水は海面を広がっています
  • 海底では海面とは逆に河口に向かう流れが生じ、河川由来の土砂等が沿岸方向に戻されると考えられます