放射性物質の動き-河川水系Radioactivity Dynamics in River System
(2017年 更新)
Q放射性セシウムの流出量は、河川流域のどのような特徴に影響されますか。【解析事例】
A河川から海への放射性セシウム流出率は、ダムがある河川流域では低く、セシウム沈着量の多い土地(水田など)がある流域では高い傾向にあります。ダム湖が下流へのセシウム流出を抑制するためです。
図1に示す浜通りの5河川流域を対象に、計算モデルGETFLOWSを用いて解析を行いました。
図2、図3は、台風通過時の各河川流域から海へのCs流出量と流出比(流出量/流域沈着量)を示しています。
- 請戸。一方、沈着量の高い地域が森林地域かつその下流にダム湖があるため、流出比は最小となりました(図2)。
- 前田川流域(図2および図3中の緑の棒グラフ)にはダム湖がなく、沈着量の高い地域が水田であるため、流出率が最大となりました(図3)。
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図2 台風通過時の各河川流域から海への137Cs流出量
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図3 台風通過時の各河川流域から海への137Cs流出率
(流出量÷流域の沈着量)
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参考文献
- Sakuma et al. (2017): J. Environ. Radioact. 169-170, 137-150.