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放射性物質の動き-森林Radioactivity Dynamics in forests

(2019年 更新)

森林のほとんどは除染されないと聞きましたが、セシウムは森林内に残っているのですか。

原子力機構は、事故直後から、森林から流出するセシウムの量を継続的に測定しています。
その結果、森林から一年間に流出するセシウム量は、森林に存在するセシウムのわずか1%以下であることがわかりました。

調査地 セシウム流出量 概要
針葉樹林
(川内村)
0.03~0.16 %
(雨期の流出量)
2013年から2016年の結果。
雨期(4月~11月)の流出率
落葉樹林
(川俣町)
0.02~0.18 %
(雨期の流出量)
2013年から2016年の結果。
雨期(4月~11月)の流出率
山岳地 1.08 %
(年間の流出量)
2013年から2016年の観測結果。
流出率

物理減衰によるセシウムの自然な年間の減少率はおよそ2.3%です。流出率が1%以下ということは、森林ではほとんど自然な物理減衰だけでセシウムの量が減っていると考えて良いことになります。

では、森林の中でセシウムはどこに残っているのでしょうか。

森林の中では、事故のあった2011年には葉、枝、落葉層にセシウムが多く存在していましたが、最近では土に存在しています。セシウムが大気から降ってきたときは、樹木の表面や地面の表面に付着し、その後に、落葉や雨、地下水の浸透によって少しずつ落葉層の下の土壌に移動してきました。

図1 2011-2019年における大玉村(スギ)の放射性セシウムの部位別分布割合

図1 2011~2019年における大玉村(コナラ)の放射性セシウムの部位別分布割合

さらに、土の中でその深さにセシウムが存在しているかを調べてみると、3cmの深さまでに大部分が残っていることがわかりました。この後、より深くに移動するのか、根から吸収されて循環するのか、などを動植物への影響も含めて調べていく必要があります。