被ばく線量評価・除染Assessment of Exposure Doses and Decontamination

(2024年 更新)

除染を行った場所が再び汚染され空間線量率が上昇することはありますか。

福島県環境創造センターが行った、除染後の河川敷や公共施設(市街地の施設や森林公園)を対象とした調査では、空間線量率は上昇せず低下傾向にあることがわかりました。

河川の上流の森林では除染が行われていないため、除染を行った河川敷では上流から流れてきた土砂による再汚染が懸念されました。
そのため、除染を行った浜通りの河川敷2か所、中通りの河川敷1か所で継続的に空間線量率を測定した結果、いずれも空間線量率が低下していました(図1)。調査期間中に台風による大規模な出水がありましたが、放射性物質濃度の低い土砂の堆積による遮へいやこれまで堆積してきた土砂の侵食により空間線量率は低下する方に働きました。

また、陸域においても大雨に伴う土砂の移動による再汚染が懸念されたことから、除染を行った中通りの公共施設5か所(市街地の公民館、森林公園等)でも継続的に空間線量率を測定しました。いずれの施設も空間線量率が低下傾向にあり、台風による大雨があっても空間線量率の上昇はみられませんでした。

新田川の河川敷の空間線量率の推移

図1 新田川の河川敷の空間線量率の推移