被ばく線量評価・除染Assessment of Exposure Doses and Decontamination
(2015年 更新)
Qこれまでにどのような外部被ばく線量の測定・評価がおこなわれてきましたか。その結果、どんなことがわかりましたか。
A空間線量率に基づくモデルによる推定、ならびに個人線量計を用いた測定により事故直後から現在までの住民の外部被ばく線量が求められてきました。
事故後4ヶ月間の追加被ばく線量はほとんどの場合3mSv以内、最近の年間の追加被ばく線量は1mSv以内と評価されています。
● 行動調査に基づき放射線医学総合研究所のシステムを用いて行われた追加被ばく線量推定の結果(福島県)
- 福島県民健康管理調査の行動調査データをもとに、数十万人の住民を対象にして事故後4ヶ月間の被ばく線量が推定されました。
- 99%以上の方の被ばく線量は3mSv以下でした。
- 最大線量は25mSvでした。
- 個人線量計を用いた測定結果をもとに、自然放射線の線量を差し引いて年間の追加被ばく線量が推定されました。
- 98%以上の方の追加被ばく線量は1mSv以下、99%以上の方は2mSv以下でした。
(Ishikawa, T., Yasumura, S., Ozawa, K., et al., (2015) The Fukushima Health Management Survey: estimation of external doses to residents in Fukushima Prefecture. Sci. Rep. 5: 12712. doi:10.1038/srep12712)
- モデルを用いた事故直後の被ばく線量の推定は「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」の福島報告書でも行われ、福島県の結果と食い違わない結果が得られています。
- 個人線量計による毎年の測定により個人線量が年々減ってきたことが確認されています。
(福島県、平成27年度 福島市ガラスバッジ測定結果のまとめ)
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参考文献
- 福島県(2012): 県民健康管理調査「基本調査」の実施状況について, 福島県ウェブサイト.https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/6476.pdf (2024.11.18アクセス)
- Ishikawa, T., Yasumura, S., Ozasa, K., Kobashi, G., Yasuda, H., Miyazaki, M., Akahane, K., Yonai, S., Ohtsuru, A., Sakai, A., Sakata, R., Kamiya, K. and Abe, M. (2015): The Fukushima Health Management Survey: estimation of external doses to residents in Fukushima Prefecture, Scientific Report, vol. 5, Article number: 12712. https://doi.org/10.1038/srep12712