生態系への影響Effects on Ecosystem

(2024年 更新)

淡水魚中の放射性セシウム濃度は時間とともにどのように変化していますか。

全体として、放射性セシウム濃度は時間とともに減少していると考えられますが、海の魚に比べると低下の速度は若干遅いようです。

福島県内の調査結果

図1 福島県内の調査結果(上図:淡水種(渓流魚)、下図:海産種(海の魚))
(100Bq/kgを超える検体数と割合の推移)
※100Bq/kgは厚生労働省が示した放射性セシウムの一般食品中の基準値
出典:水産庁「水産物の放射性物質調査の結果について」(令和6年4月更新)を一部改変

福島県内5河川でのアユの内臓および筋肉と、河床付着物(アユの餌生物である藻類およびシルト、×)の放射性セシウム濃度の時間変化2)

図2 福島県内5河川でのアユの内臓(●)および筋肉(○)と、河床付着物(アユの餌生物である藻類およびシルト、×)の
放射性セシウム濃度の時間変化2)

出典:水産総合研究センター「平成27年度放射性物質影響解明調査事業報告書」(2016年3月)

  • 河川水中の放射性セシウム濃度と同様、福島県内の渓流魚中の放射性セシウム濃度は減少傾向にあります。
  • 渓流魚は、生息環境周辺の水が淡水で、体内の塩分やミネラル分を保持しようとする機能が働くため、海産種よりも放射性セシウムを排出しづらいと考えられます。