放射性物質の動き-河川水系Radioactivity Dynamics in River System

(2016年 更新)

河川敷には高い濃度の放射性セシウムが蓄積し続けているのではありませんか。<河川敷内で高い濃度となる場所>

放射性セシウムを含む土砂が堆積しやすい場所は、高水敷のうち植生が繁茂した場所等に限られます。

請戸川の河川敷(常磐線鉄橋付近)における河川横断面方向の線量率分布と放射性セシウム濃度の深さ方向の分布

図1 請戸川の河川敷(常磐線鉄橋付近)における河川横断面方向の線量率分布と放射性セシウム濃度の深さ方向の分布
※ kBq/m2/cm = 単位面積(1m2)あたり、厚さ1cmに存在する137Csの量


● 福島県・請戸川の調査事例から、次のような傾向が見られました。

  1. 高水敷のうち台風のような年に1~2回のみ水が到達する場所:
    植生が繁茂しているような限られた場所で、放射性セシウムを含む土砂が堆積しやすいです。
  2. 高水敷のうち年に数回水が到達する場所:
    放射性セシウムを含む土砂の堆積・浸食が繰り返されるため、放射性セシウムを含む土砂の堆積量はやや少なくなります。
  3. 低水路
    放射性セシウムを含む土砂はほとんど堆積しません。
    ※他の福島県浜通り河川水系でも同様の傾向にあります。