2.9 得られた知見

1) 対象地区の線量分布等の評価

 対象地区の線量分布等の評価にあたっては,放射線量等の測定や土壌のサンプリングのためのマニュアルを用意しました。作業者にとって使いやすく不確実性の取扱いに留意したマニュアルを用意しておくことが改善すべき点として挙げられます。人力による表土剥ぎ取りにおいては,剥ぎ残しや取りこぼしの有無の判断が目視だけでは困難であったため,除染作業中に測定要員を現場に配置し,適時除染効果を確認することにより除染作業のやり直し防止に努めました。除染作業の成果管理として,機構監督員が線量率や表面汚染密度が高い場所を探索する除染作業後のモニタリングを実施し,ホットスポットの見落としや土壌などの取り残しを極力減らすことができました。除染作業は,従来の土木工事とは異なり作業の進捗が把握しにくい側面があるため,除染範囲が広くなればなるほど除染中のモニタリング抜けによる手戻りのないよう綿密なモニタリング計画を立案した上で進めることが重要です。

2) 除染

 各項目をご覧ください。

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