道路

 除染手法として,ブラシがけ,高圧水洗浄超高圧水洗浄(最高約200 MPa),ショットブラスト,切削などがあります。舗装道路に対し表面の削り取り(超高圧水洗浄,ショットブラスト)や切削等の薄層切削は効果が高いですが,切削厚さを可能な限り薄くすることにより発生除去物量を抑制するとともに,高い除染効果を達成する方法を選択することが重要です。舗装面の切削厚さは,除染対象地域の線量低減目標に依存するため,事前に舗装面深さ方向の放射性物質の残留・蓄積状況を把握したうえで,最適な方法を決定することが重要です。

 道路の深度方向の放射性物質の分布を調べたところ,高線量地域でのアスファルト舗装面では,放射性物質は密粒度の舗装面では表面から深度2~3mm 程度まで,多孔質な排水性舗装でも表面から深度5mm 程度までに大部分が残留していることが分かりました。超高圧水洗浄は水圧と回数により,ショットブラストは投射密度と回数により低減率が変化することから,事前に効果を確認し仕様を決めることが重要です。

表1 道路の除染方法毎の特徴比較
適用した除染方法の例(道路の除染方法毎の特徴比較)
図1 適用した除染方法の例(道路の除染方法毎の特徴比較)