被ばく線量評価・除染Assessment of Exposure Doses and Decontamination

(2015年 更新)

除染により空間線量率はどの程度低減しますか。

場所により異なりますが、除染により空間線量率は平均30~50%低下しました。

環境省は、国や自治体が平成25年8月末までに実施した、約33,000の施設等を対象に除染の効果を取りまとめました。
除染に関する最新の情報は、環境省の除染情報サイトで公開されています。

表1 国及び地方自治体が実施した除染事業における除染の効果(主な結果)(環境省, 平成26年度「除染に関する報告書」)

空間線量率※1,2
(測定高さ1m)
除染前:0.36~0.93 µSv/h

除染後:0.25~0.57 µSv/h
空間線量率の低減率
(平均値)※2,3
除染前:1 µSv/h 未満 除染前:1~3.8 µSv/h 除染前:3.8 µSV/h 超
32% 43% 51%
表面汚染密度の
低減率の例※4
駐車場のアスファルト舗装面
 :「洗浄」で50~70%、「高圧洗浄」で30~70%程度
土のグラウンド
 :「表土剥ぎ」で80~90%程度
  • ※1:空間線量率の25パーセンタイル値と75パーセンタイル値の幅
  • ※2:学校等の子どもの生活環境のうち高さ50cmでの測定データについては含まれない
  • ※3:各除染前線量区分における空間線量率の低減率の平均値(低減率(%)=(1-除染後空間線量率/除染前空間線量率)×100)
  • ※4:平成25年1月18日報道発表資料『「国及び地方自治体がこれまでに実施した除染事業における除染手法の効果について」の発表について』にて公表済み』

  • 除染によって空間線量率は平均値で30~50%低減されました。
  • 学校、公園等の子どもの空間線量率の低減率は50~80%程度であり、全体(空間線量率:1m)と比較すると高い傾向となりました。
  • 除染現場の特徴や除染対象の土地利用区分の違い等によって空間線量率の低減の傾向が異なり、住宅地での逓減率は相対的に高く、森林の低減率は相対的に低い傾向となりました。

参考文献

  1. 環境省, 平成26年度「除染に関する報告書」—これまでに環境省等が実施した生活環境の除染の経験等のとりまとめ−, 平成27年3月