その他の取り組み

トリチウム研究会

トリチウムとその取り扱いを知るために

締結時期:平成27年1月6日

件名:「原子力施設の廃炉等に関する原子力損害賠償・廃炉等支援機構と国立研究開発法人日本原子力研究開発機構との連携協力に関する協定書」


開催目的
トリチウムの科学とその取り扱いに関する広範な知識と経験を専門家間で共有し、これらの体系的な情報を社会に発信するマスコミ関係者やオピニオンリーダーに伝える機会を提供することを目的に、トリチウム研究会を開催しました。
日時
平成26年3月4日(火) 13:00~17:00
場所
イイノホール&イイノカンファレンスセンター 4階 Room B1+2
プログラム

神野郁夫 (京都大学)

  • 「環境中のトリチウム」百島 則幸 九州大学 教授
  • 「環境生態系のトリチウム影響」宮本 霧子 海洋生物環境研究所 研究参与
  • 「トリチウムの分離」小西 哲之 京都大学 教授
  • 「規制と管理」小野寺 淳一 日本原子力研究開発機構
  • 「原子力施設におけるトリチウムの取り扱い経験」白鳥 芳武 日本原子力研究開発機構
  • 「福島第一原子力発電所の汚染水の現状と汚染水中のトリチウム」内田 俊介 元東北大学 教授
  • 「総合討論」司会/田中 知 東京大学 教授
ハンドアウト資料
トリチウム研究会ハンドアウト
概要

○東京電力福島第一原子力発電所では今も汚染水が発生し、セシウム除去設備(SURRY、KURION)や多核種除去設備(ALPS)によって、セシウムやストロンチウムを取り除く処理が行われています。しかし、水と同じような挙動をするトリチウムを完全に除去することは容易ではありません。このため同発電所の敷地内には、1月末時点で約43万トンの処理汚染水が、約千基のタンクに保管されています。さらに、その量は毎日約400トンずつ増え続けており、その管理が大きな課題となっています。一方、トリチウムの挙動については、長い間にわたって研究された学術成果があります。このため日本原子力学会は原子力機構の後援で、トリチウムに関する科学的・工学的な知見を共有する場を設けて、この問題への対応を議論しました。

○会場からの「トリチウムを今後、どのように管理したらよいか」との質問に対し、講演者からは「トリチウムは放射線が弱く、健康影響のあるレベルよりはるかに低い濃度で検出されるため、汚染水では健康被害の恐れはなく、風評被害が最大の問題。いくつかの管理の方法があるが、トリチウムを濃縮して地上で管理するとすれば、事故や漏えいのリスクが残り、それが検出される可能性もある。総合的なリスクを最小限にするためには、例えば希釈して環境で検出されるベクレルを最小限にする必要があるが、地元と社会の理解と合意を得ることが最も重要」と回答しました。


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