道路の除染方法の特徴の比較

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)⑤章“総合評価”より

舗装道路における除染方法の,本事業における歩掛・作業性等の実績を以下に比較一覧で示します。なお,除染方法のコスト及び歩掛の評価方法については下記を参照下さい。

除染方法のコスト及び歩掛の評価について

除染方法

路面清掃車
搭乗式ロードスイーパー

高圧水洗浄機+ブラッシング(15MPa程度)

排水性舗装
機能回復車

超高圧水洗浄機(120~240MPa)

ショットブラスト

TS切削機

低減率

0~45%

0~65%

0~70%

40~95%

60~95%

95%程度

除去物発生量

少量

ほとんど無し

少量

30袋/ha程度

30袋/ha程度

80袋/ha程度

二次汚染

ほとんど無し

流末処理
多少あり

洗浄水回収
ほとんど無し

洗浄水回収
ほとんど無し

多少あり

多少あり

コスト評価

路:10円/m2
ス:20円/ m2

960円/ m2

150円/ m2

1,150円/ m2

480円/ m2

390円/ m2

施工スピード

路:7,000m2/日
ス:3,500 m2/日

100 m2/日

2,000 m2/日

330 m2/日

850 m2/日(大型)

1,380 m2/日

歩掛

路:2人/日
ス:2人/日

2人/日

2人/日

4人/日

5人/日

9人/日

適用条件

・乾燥した道路
・損傷のない平滑な道路

・損傷のない道路
・側溝蓋も洗浄可

・歪曲・損傷のない平滑な道路

・損傷のない道路
・側溝蓋も洗浄可

・乾燥した道路
・歪曲・損傷のない道路

・乾燥した道路
・歪曲・損傷のない道路

適用性

 超高圧水洗浄機,ショットブラスト,TS切削機は低減率が非常に高く良好であった。特にTS切削機は安定して最も高く,施工スピードが速いのは大きな利点である。ただし,5mm以下の薄削が困難であるため,相対的に少し多目に除去物が発生した。

 ショットブラストについては,投射材をスチール以外にドライアイス,重曹,砂を用いてみたが,低減率に大きな変化はなかった。

 超高圧水洗浄機,ショットブラスト,TS切削機は切削する工法であるため必然的に若干の除去物が発生した。

 その他の,①路面清掃車+搭乗式ロードスイーパ,②高圧水洗浄機+ブラッシング,③排水性舗装機能回復車による方法は,何れも低減効果は低く,全く効果が無いこともあった。①②については,路面清掃車やロードスイーパが掻き出した後回収しきれなかった堆積物を飛散させてしまうようである。③については,施工スピードは非常に速いが,路面が平滑でないと全く機能しない場合があった。

◎:総合的に効果が非常に高かったもの, 〇:総合的に効果が高かったもの, △:総合的に効果が中程度であったもの,▲:総合的に効果は限定的であったもの(これらの評価はモデル事業での実績に基づくものです)。