Topics福島

トピックスふくしま No.117

2023.6.30

研究紹介 CLADS


廃止措置を分析技術で支える




原子番号94、プルトニウム



プルトニウムという元素を知っていますか?
プルトニウムは、アクチノイドというグループに属する放射性物質です。

原子力発電で利用されていますが、自然界にはごくわずかしか存在しません。




プルトニウムを管理するために


原子力発電所においては燃料であるウランからプルトニウムが生成されます。
プルトニウムは、体内に取り込まれると健康に与える影響が大きいため、通常、その量や保管は厳格に管理されています。

福島第一原子力発電所においては、事故によって燃料が溶け、原子炉建屋内へとプルトニウムが放出されました。
廃止措置を進めるためにも、原子炉建屋内のどこにどれくらいプルトニウムが存在するかを調べていく必要があります。


廃止措置に向けた課題解決へ



分析法には、原子の同位体ごとのごくわずかな重さの違いを利用します


プルトニウムの分析には、分析者の内部被ばくのリスクを抑えるための安全で簡便な分析方法の開発が求められていました。
JAEAで開発した分析技術は、従来、人の手で行っていたプルトニウムの分離工程を大幅に短縮でき、分析に係る時間の短縮や労力の削減が期待できます。

JAEAでは引き続き、先々の課題を見据えた技術開発を行ってまいります。

 廃炉環境国際共同研究センター 松枝誠


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