さいえんす・すてーしょん
2022.8.10
いろいろな鉱物たちを観察してみよう!
~放射線を出す物をくっつける?光る?鉱物たちの意外な一面を学ぼう~
いろいろな性質を持つ鉱物 わたしたちの身の回りにある、石や岩、砂、宝石は、すべて鉱物です。
ビームを使って鉱物の性質を調べる 原子力機構では鉱物の性質を様々なビームを使って調べています。
実際に観察してみよう 鉱物を観察するために、今回は2つの方法をためしてみましょう。
① 顕微鏡を使って、黒雲母を探してみよう
顕微鏡とデジタルカメラの機能を組み合わせたものが、デジタルマイクロスコープです。
② ブラックライトを使って、鉱物の種類をあててみよう ブラックライトは紫外線を出すライトです。 蛍光体となるには、結晶の中の決まった元素の並びの中に特別な元素が混ざる必要があります。
鉱物を作っている成分はみんな違っていて、その成分の違いによってさまざまな性質を持っています。
鉱石の中には、放射性物質をくっつけやすい性質を持つものもあり、身近な「黒雲母」もその1つです。
運動場や河原の砂の中にある黒くてキラキラしている粒は、ほとんどが黒雲母です。
黒雲母は本来、六角形の板を重ねたような形をしており、板ごとにはがれる性質を持っているのが特徴です。
ただ、身近な砂に交じっているものは風化してただのつぶつぶになってしまっていることが多いです。
黒雲母の結晶の形
ビームを当てるとビームが反射されるだけではなく、別のものも放出されます。それを分析することで、鉱物の様々な性質を調べることができるのです。
ビームの一種としてブラックライトを使用することで、大きな装置を使わなくても、鉱物の種類を調べることができます。
② ブラックライトを使って、鉱物の種類をあててみよう
デジタルマイクロスコープ
顕微鏡にセットした試料を、横にあるモニタで確認できます。
河原の砂をデジタルマイクロスコープでのぞいてみると、様々な種類の鉱物が含まれていることがわかります。
河原の砂をのぞいてみると?
この黒い粒が黒雲母!
中には、少し六角形が残っているような黒雲母の結晶もある
ブラックライトを当てると蛍光体だけが特有の発光を示します。そのため、蛍光体の色から鉱物の種類を調べることができます。
※ブラックライトを使用する際には、皮膚や目に直接当てないようにしましょう。
有名なサファイアやルビーは、実は同じ鉱物でコランダムという種類。
コランダムでもルビーの場合、蛍光体を持つので赤く光るが、サファイアは蛍光体を持たないので光らない。
玉滴石はオパールの一種。蛍光体を含むオパールが緑色に光る。
コランダム(ルビー)および玉滴石は、それぞれクロム(Cr)およびウラン(U)という元素が一定の割率で混ざることで蛍光体となります。
黒雲母が放射性物質を吸着する理由
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