さいえんす・すてーしょん
2024.4.30
目に見えない放射線を測るには?
放射線は私たちの目でそのまま見ることはできません。
そのため、色々な方法を使って、まわりにどれくらい放射線があるのかを調べています。
放射線は目では見えない
残念ながら、放射線は人間の目で直接見ることはできません。
4つのおもな測定方法 ①電気に変える 放射線(ベータ線)に反応する検出器です。
②光に変える 放射線(ガンマ線、エックス線)に反応する検出器です。
放射線が当たると光るシンチレータという物質が含まれた光ファイバーです。
③化学反応を使う 放射線によって起きる化学反応を利用し、色の変化で放射線を測ります。
④飛跡を見る 飛行機雲と同じ原理を使って、放射線が飛んだ跡を見ることができます。
しかし、事故やトラブル時、医療で利用する時などは、どれくらいの放射線が周りにあるのか、どれくらい被ばくしているのかを調べる必要があります。
現在では、放射線を測るにはおもに4つの方法があります。
電気や光に変えたり、化学反応を使ったり、通り過ぎた後の軌跡を見てみたり。
私たちJAEAでは、より簡単に、より正確に放射線を測るための研究開発も進めています。
GMサーベイメータ
電気パルスに変えて、放射線が出てきた(1分間にいくつ飛んできたか)数を測り、メータの針と音で教えてくれます。
アルミホイルのような薄い金属の膜で区切られており、銀色の筒の内部にはアルゴンなどの不活性ガス等が充填されています。
金属の膜が破れてしまうと使えなくなってしまうので、丁寧に扱います。
NaIシンチレーションサーベイメータ
筒の先端で、ガンマ線やエックス線と反応して光るシンチレータという物質を利用して測定します。
ガンマ線の測定に適しているので、空間の線量率を測ることができます。
測った空間線量率はシーベルト毎時の単位で表示されます。
シンチレーション光ファイバー
放射線という目に見えない存在を、私たちの目でも見えるように変えてくれます。
光ファイバーの端面から出力される光の色を分析することで、どこにどれくらい放射線があるかを調べる研究開発が進められています。
色素ゲル
ゲル状の物質なので思うような形にできるほか、中に様々な物質を混ぜて、それぞれの違いを確認することもできます。
ただし、一度色が変わると、その時に浴びた放射線より少ない量の放射線には反応しなくなります。
この化学反応を用いた方法は、放射線を用いた医療技術のための研究で使用されています。
霧箱
アルファ線、ベータ線、宇宙線など、とんだ放射線の種類によって、飛跡の長さや太さが異なります。
霧箱は日本各地の科学館などに設置されているので、見つけたらのぞいてみてください。
福島県ではコミュタン福島などで展示されています。
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