大熊分析・研究センター

▷放射性廃棄物等の分析



分析の3ステップ


放射性物質の分析には、①前処理、②測定、③評価の3ステップが必要です。

放射性物質を扱うので、作業者や外部に影響を与えないように設計された設備を使用して作業を行います。

前処理

分析対象を粉砕して細かくしたり、液体に溶かしたり、性質ごとに分離したりします。



測定

前処理した試料を様々な測定機器にセットし、出力されたデータから、計算して必要な情報を取り出します。



評価

測定結果を基準値と照らし合わせて、良否を判断したり、データの傾向を確認します。


放射性廃棄物等の分析


福島第一原子力発電所構内で採取したガレキ試料

※東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議/事務局会議(第1回)資料より



放射性廃棄物や燃料デブリは、様々な形状、物性を持ち、放出する放射線の種類や量もそれぞれ異なります。

これらを最も適した方法で処理処分を行うためには、化学的・物理的な性状を把握・評価するための分析が必要です。

大熊分析・研究センター第1棟では、低・中線量のガレキ類、焼却灰、水処理二次廃棄物などの分析を行います。
また、ALPS処理水を第三者の立場で分析します。
取り扱う放射性廃棄物の線量に応じて、放射線を遮へいする能力を持った設備を活用しつつ、一連の分析は放射性物質を外部へ漏らさない設備を用いて行います。

第2棟では、燃料デブリや高線量の放射性廃棄物の分析を行う予定です。


     鉄セル        グローブボックス       ヒュームフード

鉄の箱中にインナーボックスと呼ぶ密
閉構造のステンレス製の箱が配置され
た構造となっており、厚い鉄で放射線
を遮へいするとともに、密閉構造と換
排気による外部との圧力差で放射性物
質を閉じ込めつつ取扱うための設備で
す。

飛散しやすい放射性物質を閉じ込めつ
つ扱うための設備です。ステンレス鋼
と透明なプラスチック樹脂で造られた
密閉構造の容器に、操作用のグローブ
が付属する構造で、換排気による外部
との圧力差によって放射性物質を閉じ
込めます。

極めて低線量の放射性物質等を閉じ込
めつつ取り扱うための設備です。箱型
の構造の前面に透明なスライド式の扉
があり、その下部を開けて操作します
。内部を強制排気することで、開口部
の外側から中への空気の流れを作り、
内部の放射性物質の拡散を防ぎます。


※写真の「試験中」との表記は、コールド試験中に撮影した写真であって実作業と異なる場合があることを意味します。
※実際の作業における放射線防護装備は写真と異なる場合があります。


ALPS処理水の分析


 トリチウム濃度の測定



前処理


「蒸留操作」にて、測定の妨害となる不純物を除去します。

      蒸留操作


測定


トリチウムのベータ線を液体シンチレーションカウンタで測定します。

 液体シンチレーションカウンタ


評価


測定結果を基準値と照らし合わせて、良否を判断したり、データの傾向を確認します。


※写真の「試験中」との表記は、コールド試験中に撮影した写真であって実作業と異なる場合があることを意味します。
※実際の作業における放射線防護装備は写真と異なる場合があります。



 トリチウム以外の放射性物質の測定



前処理


分離操作等で対象核種をその後の測定に適した状態に調整します。

【例】
「固相抽出」(特定物質を樹脂に吸着)その他の分離操作で対象核種を分離

      固相抽出


測定


核種毎に適した装置により測定します。

【例】
Cs-137:Ge半導体検出器(ガンマ線測定)
Tc-99:ICP-MS(質量分離)

    Ge半導体検出器


評価


測定結果を基準値と照らし合わせて、良否を判断したり、データの傾向を確認します。


※写真の「試験中」との表記は、コールド試験中に撮影した写真であって実作業と異なる場合があることを意味します。
※実際の作業における放射線防護装備は写真と異なる場合があります。