高温焼却処理

 本試験は飯舘村及び大熊町において焼却炉を仮設し実施しました。枝葉,落葉,刈草を焼却炉にて焼却することにより,除去物の減容の程度及び焼却灰・排ガスの放射能濃度,放射性物質に汚染された焼却灰の捕集効果等を測定・評価しました。

 本試験における減容率については,96%~99%と非常に高く,排気へのセシウムの移行も非常に少ない(大熊町で最大0.3Bq/m3)ですが,当然のことながら灰には減容率に見合ったセシウムが濃縮されており(主灰及び飛灰:最大2百万Bq/kg程度)この取扱い及び処理には注意が必要となります。

 焼却炉の仕様は以下の通りとなっています。

  • 焼却炉(飯舘村):固定床式,焼却能力29kg/hr,燃焼温度800℃以上
  • 焼却炉(大熊町):固定床式,焼却能力49kg/hr,燃焼温度800℃~850℃

 焼却炉の概略フローを図1に,概要を図2に示します。

焼却炉概略フロー
図1 焼却炉概略フロー(飯舘村)
焼却炉概要
図2 焼却炉概要(大熊町)
廃棄物の高温焼却処理(大熊町)