玉石等の分級・洗浄

 本試験は南相馬市において実施しました。建物の屋根の構造によっては,雨だれが直接玉石等を敷いた地面に滴下する構造となっています。玉石が土砂等の細粒分と混じっている場合は,放射性物質の多くは土砂等の細粒分に付着しており,玉石を土砂等と網目3mmのフルイで分級した後,水で洗浄することで玉石の放射性物質を取り除き,玉石を再利用することによる廃棄物の減容の可能性について確認しました。

 本試験において,表面汚染密度約1,400~10,000cpmの土砂混じりの玉石を分級・洗浄した結果,玉石の表面汚染密度は約460~520cpmとなり,十分に再利用可能な表面汚染密度となりました。厳密には減容率とは言えませんが,粒径3㎜以下の土砂の組成比は約15%(廃棄物となる)であり,約85%の玉石が再利用できたことから,見かけ上の廃棄物の減容率としては約85%となります。玉石等の分級・洗浄状況を図1に示します。

玉石等の分級・洗浄状況
図1 玉石等の分級・洗浄状況
玉石等の分級・洗浄(南相馬市)