スチールブラストの投射密度による除染効果試験

スチールショットブラスト除染は,コンクリート構造物,アスファルト構造物等の表面に0.6~2.6mmの鋼製球を高速・高圧で投射し,対象物の表面を研削する方法です。研削された塵埃は集塵されることから,水を使わずかつ二次汚染の可能性も低い除染方法です。ガイドライン調査事業におけるスチールブラストを用いた除染関連試験では,鋼製球の投射密度と除染効果との相関を調べました。
その結果,コンクリート面の場合,スチールブラストで表面を削ることにより,スチール球の投射密度に関係なく,数千cpm/20cm2あった表面汚染密度をバックグラウンドレベル(BG)まで低下させることができました。

一方,アスファルト面の場合は,スチール球の投射密度が高くなるに従い除染率も高くなる傾向が見られ,投射密度が50kg/m2の場合は85%以上,70kg/m2の場合は約90%の低減率が得られました。

以上の結果から,コンクリートスラブ及びアスファルト舗装道路の汚染に対しては,スチールショットブラスト除染が有効であることを確認することができました。

スチールブラストの投射密度別の除染効果試験
スチールブラストの投射密度別の除染効果試験