グラウンドの除染方法の特徴の比較

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)⑤章“総合評価”より

 グラウンドにおける除染方法の,本事業における歩掛・作業性等の実績を以下に比較一覧で示します。なお,除染方法のコスト及び歩掛の評価方法については下記を参 照下さい。

除染方法のコスト及び歩掛の評価について

除染手法

薄層土壌剥ぎ取り

天地返し

ハンマーナイフモア+スイーパー

路面切削機

モーターグレーダー

低減率

90%程度

80~90%

90%程度

80~85%

除去物発生量

200袋/ha
(目標2cm深さ)

200~500袋/ha
(目標2~5cm深さ)

200~500/ha
(目標2~5cm深さ)

なし

二次汚染

ほとんど無し

ほとんど無し

多少あり

ほとんど無し

コスト評価

710円/m2

360円/m2

290円/m2

230円/m2

施工スピード

270m2/日

1,580m2/日

640m2/日

180m2/日

歩掛

4人/日

9人/日

4人/日

1.2人日/ha

適用条件

・平坦地
・凍土は不可
・表土が締まっていること

・平坦地
・表土が締まっていること

・平坦地
・凍土は不可
・表土が締まっていること

・排水層などがある場合は困難

適用性

 グラウンドで実施した除染方法は,何れも高い除染効果があった。

 薄層土壌剥ぎ取り方法のうち,路面切削機によるものは,施工スピードが非常に速いため大面積エリアに適している。剥ぎ取り厚さの精度が高いという利点もある。ただし,自重がかなりあるため,地表が柔らかいと車体が地面に沈んでしまい,目標切削よりも深く剥ぎ取ってしまう難点はある。

 天地返しは,除去物が発生せず優秀な除染方法であるが,グラウンドに排水層が設けられている場合はこれを破壊してしまう可能性があるため適用できない。

◎:総合的に効果が非常に高かったもの, 〇:総合的に効果が高かったもの, △:総合的に効果が中程度であったもの,▲:総合的に効果は限定的であったもの(これらの評価はモデル実証事業での実績に基づくものです)。