【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)①(b)Ⅰ宅地より
宅地におけるコンクリート・モルタル部の除染方法としては，大型構造物周辺と比べ狭小なスペースでの作業となることから，大型機械を用いない工法が主となりました。ハンディータイプの集塵サンダー（コンクリートカンナ）を用いてコンクリート・モルタル部の表面を切削し除染しました。
集塵サンダーによるコンクリート・モルタル部の除染の具体的な流れ
【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より
コンクリート・モルタル部における集塵サンダー（集塵機能付きコンクリートカンナ）を用いた除染作業の具体的な流れを以下に示します。
1.目的
コンクリート・モルタル部の除染方法として，集塵機能付きコンクリートカンナによる表面切削の手順を示します。
2.作業項目
- 使用機材点検
- 表面切削
- 詰込み・運搬
3.作業手順
(1)使用機材点検
使用する機材が想定動作することを確認します。また，安全対策が十分であることを確認します。
(2)表面切削
集塵機能付きコンクリートカンナ（HEPAフィルター付）を用いコンクリート表面の切削を行います。
(3)詰込み・運搬
集塵くずをフレキシブルコンテナに収容し一時仮置き場まで運搬します。
4.使用機材
保護具（保護メガネ，半面マスク，ゴム手袋等），集塵機能付きコンクリートカンナ（HEPAフィルター付），トラック
5.留意事項等
集塵サンダーを用いたコンクリート・モルタル部の除染の歩掛例
コンクリート・モルタル部 の“集塵サンダー”を用いた除染の本事業における歩掛例を以下に示します。
- 内容：表面切削（集塵サンダー），集積（宅地・大型構造物，たたき・犬走りなどのコンクリート面）
- 歩掛表
名称・項目 |
仕様 |
単位 |
数量 |
【 労 務 費 】 |
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|
|
土木一般世話役 |
|
人日 |
0.90 |
普通作業員 |
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人日 |
2.00 |
特殊作業員 |
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人日 |
2.00 |
運転手（普通） |
|
人日 |
2.00 |
【 機械損料 】 |
|
|
|
発動発電機 ディーゼルエンジン駆動 23kW |
（超低騒音）排ガス対策容量 25kVA（供）2次 |
台日 |
2.00 |
発動発電機 ディーゼルエンジン駆動 23kW |
（超低騒音）排ガス対策容量 25kVA（運）2次 |
台日 |
2.00 |
トラック 普通 62kW |
積載質量 1.5t積 （運） |
台時 |
4.00 |
トラック 普通 62kW |
積載質量 1.5t積 （供） |
台日 |
2.00 |
コンクリート鉋（運） |
|
台日 |
2.00 |
コンクリート鉋（供） |
|
台日 |
2.00 |
小型バキュームセット（運） |
|
台日 |
2.00 |
小型バキュームセット（供） |
|
台日 |
2.00 |
【 諸雑費 】 |
|
式 |
1.00 |
集塵サンダーを用いたコンクリート・モルタル部の除染の技術評価
【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より
集塵サンダー（集塵機能付きコンクリートカンナ）を用いたコンクリート・モルタル部の除染の手順や作業性の評価等を整理し以下に示します。
整理番号 |
宅-11 |
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大分類 |
宅地，大型構造物 |
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中分類 |
たたき（土間），犬走り，階段，ベランダ |
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小分類 |
コンクリート面 |
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除染手法 |
表面切削（Ａ） |
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内容 |
表面切削（集塵サンダー），集積 |
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除染方法 |
＜除染手順＞ |
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主要機械仕様 |
HEPAフィルター付集塵サンダー |
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環境条件 |
適用環境条件 |
除染効果に影響する環境条件は見当たらない。 |
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施工制約条件 |
特になし。なお，切削面が小さいため，広大なコンクリート舗装面では作業効率が悪い。 |
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評価 |
除去物 |
施工スピード |
80m2／日 （7人） |
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除去物発生量 |
ほとんど無し |
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除去物内容 |
コンクリート切削屑 |
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水処理方法 |
使用水量 |
― |
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汚染水回収方法 |
― |
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回収率 |
― |
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除染係数の目安 |
DF |
2.5～5 |
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低減率 |
60～80% |
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コスト（直接工事費＞1,000m2） |
1,940円/m2 |
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施工上の留意点 |
・切削面に残った切削屑を吸引および拭き取りにより100%除去することが重要です（除染効果の確保）。 |
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