植樹剪定による宅地植樹部の除染方法

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)①(b)Ⅰ宅地より

宅地における生垣等の植栽については,その枝葉に付着した放射性物質を除去する目的で枝葉を剪定しました。剪定にあたっては過度にこれを行うと植物が枯死する可能性があるため,造園業者等の専門家による判断が必要になります。

庭木の剪定実施状況
庭木の剪定実施状況
大熊町夫沢地区における実施結果(トリマーによる剪定)
  除染前 除染後 低減率(%)
表面線量率(1cm)(μSv/h) 61 59 5
表面汚染密度 49,900 52,000 -

 

植樹剪定による宅地植樹部の除染(富岡町)

植樹剪定による宅地植樹部の除染の具体的な流れ

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より

宅地植樹部において植樹の剪定(植樹の根付近の草刈・表土の剥ぎ取りを含む)による除染作業の具体的な流れを以下に示します。

1.目的

宅地における植樹部の除染方法として,植樹の剪定(植樹の根付近の草刈・表土の剥ぎ取りを含む)の手順を示します。

2.作業項目

  • 使用機材点検
  • 枝葉等の剪定
  • 草刈・枝葉等の集積
  • 庭木下土壌の剥ぎ取り・集積
  • 詰込み
  • 運搬

3.作業手順

(1)使用機材点検
使用する機材が想定動作することを確認します。また,安全対策が十分であることを確認します。

(2)枝葉等の剪定
剪定バリカン・枝切りばさみを用いて庭木の剪定を行います。高所の枝葉については,のび馬・高所作業車を使用し対応します。

(3)草刈・枝葉等の集積
草刈り機・鎌を用いて庭内の草を刈ります。刈った草や(2)で剪定した枝葉は,竹箒・熊手・鋤簾・一輪車等を用いて集積します。

(4)庭木下土壌の剥ぎ取り・集積
庭木下の土壌表面を,熊手・スコップ・鋤簾等を用いて掻き取るように剥ぎ取ります。はぎ取った土は一輪車等を用いて集積します。

(5)詰込み
集積した草枝葉および土をフレキシブルコンテナに収納します。

(6)運搬
フレキシブルコンテナをトラッククレーン等で一時仮置き場まで運搬します。

4.使用機材

保護具(保護メガネ,半面マスク,ゴム手袋等,安全帯),剪定バリカン,枝切りばさみ,のび馬,高所作業車,草刈り機,鎌,竹箒,熊手,鋤簾,一輪車,スコップ,トラック

5.留意事項等

(1)高所作業車使用時には,周囲に立入り禁止柵を設け作業エリアを明示します。また,旋回及び移動時には,周囲をよく目視確認し,人や既設構造物への接触を防止します。

(2)高所作業時には,安全帯を使用します。

(3)作業者は,高車作業車の旋回範囲,死角には立ち入らないよう注意します。

(4)森林除染と同様に,落ち葉ならびに腐植土層を除去することが重要です。そのためには人の手が入るように地表から30㎝までの下枝を枝打ちする必要があります(除染効果の確保)。

(5)その他,下土まで除去する場合は,根を傷めないようにする必要があり,ヒゲ根が出たあたりが目安とします。

(6)庭木の剪定に際しては,強剪定を行うと枯死する場合があるため,造園業者や樹木医による査定が必要です。

植樹の剪定(植樹の根付近の草刈・表土の剥ぎ取りを含む)による宅地植樹部の除染の歩掛例

宅地の植樹部において,植樹の剪定(植樹の根付近の草刈・表土の剥ぎ取りを含む)による除染の本事業における歩掛例を以下に示します。

  • 内容:草刈り,庭木の剪定,庭木の土の除去,集積,詰込(宅地,庭)
  • 歩掛表
(240m 2当り)

名称・項目

仕様

単位

数量

【 労 務 費 】

 

 

 

土木一般世話役

 

人日

1.20

特殊作業員

 

人日

1.00

普通作業員

 

人日

5.00

造園工

 

人日

2.00

【 材 料 費 】

 

 

 

大型土嚢

耐候性(3年)

7.00

【 機械損料 】

 

 

 

草刈機 肩掛式 1.3kW

カッター径 255mm (供)

台日

1.00

草刈機 肩掛式 1.3kW

カッター径 255mm (運)

台日

1.00

【 諸雑費 】

 

1.00

留意事項:上記は,庭木剪定に人力による庭木下の草刈,土壌はぎ取り作業を加えた歩掛です。

植樹剪定による宅地の植樹部の除染の技術評価

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より

宅地の植樹部の植樹の剪定(植樹の根付近の草刈・表土の剥ぎ取りを含む)の手順や作業性の評価等を整理し以下に示します。

整理番号

宅-10

大分類

宅地

中分類

小分類

庭木

除染手法

剪定+庭木の土の除去

内容

草刈り,庭木の剪定,庭木の土の除去,集積,詰込

除染方法

<除染手順>
草刈り: →庭木の剪定: →庭木の下土除去: →集積・詰込:  
人力(草刈機,鎌) 人力(剪定バリカン) 人力 (鋤簾,スコップ,熊手など) 人力

<除染概要>
庭・生垣周りの草刈り,剪定バリカン,枝切りばさみで庭木を剪定した後,庭木の下の土壌を剥ぎ取ります。落葉や腐食土を鋤簾,スコップ等で掻き取るように剥ぎ取り,フレキシブルコンテナに詰込みます。

主要機械仕様

剪定バリカン,枝切りばさみ,鋤簾,スコップ,熊手,竹箒

環境条件

適用環境条件

宅地の庭木および生垣が対象。除染効果に影響する環境条件は見当たらない。

施工制約条件

特になし。

評価

除去物

施工スピード
(作業員数)

240m2/日 (9人)

除去物発生量

300袋/ha程度

除去物内容

剪定枝,落葉,土壌

水処理方法

使用水量

汚染水回収方法

回収率

除染係数の目安

DF

1~1.3(表土すきとり厚さによる)

低減率

0~20%(表土のすきとり厚さによる)

コスト(直接工事費>1,000m2

740円/m2

施工上の留意点
改善点

・森林除染と同様に,落葉ならびに腐植土層を除去することが重要です。そのためには人の手が入るように地表から30㎝までの下枝を枝打ちする必要があります(除染効果の確保)。
・その他,下土まで除去する場合は,根を傷めないようにする必要があり,ヒゲ根が出たあたりが目安となります。
・庭木の剪定に際しては,強剪定を行うと枯死する場合があるため,造園業者や樹木医による査定が必要です。