【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)①(b)Ⅰ宅地より
ナイロンブラシを用い壁面をブラッシングしました。ブラッシングは水を使用せず,ブラシにはバキューム吸引の機能を持たせることで土埃等を吸引しながら行いました。また,ブラッシングは,壁面上部から下部に向かって行いました。
除染前 | 除染後 | 低減率(%) | |
---|---|---|---|
空間線量率(1m) (μSv/h) | 3.00 | 2.36 | 21 |
表面線量率(1cm)(μSv/h) | 2.84 | 2.13 | 25 |
表面汚染密度 | 3,560 | 1,030 | 71 |
ブラッシングによる建物壁面の除染の具体的な流れ
【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より
建物壁面におけるブラッシングによる除染作業の具体的な流れを以下に示します。
1.目的
建物壁面の水を使用しないブラッシングによる除染手順を示します。
2.作業項目
- 使用機材点検
- ブラシ掛け
3.作業手順
(1)使用機材点検
使用する機材が想定動作することを確認します。また,安全対策が十分であることを確認します。
(2)ブラシ掛け
ナイロンブラシを用いて壁をブラシ掛けします。状況に応じ,のび馬を使用します。
4.使用機材
保護具(保護メガネ,半面マスク,ゴム手袋等),ナイロンブラシ,のび馬
5.留意事項等
(1)除去物は地面に落ちるため,土の剥ぎ取りの前に実施します(汚染の拡大防止による除染効果の確保)。
(2)のび馬使用者は,可搬式作業台の使用についての安全講習受講者の中から選任します。また,使用に際しては,設置地盤および作業台の水平状況を確認し足元は相番者が支えて使用します。
ブラッシング(水未使用)による壁の除染の歩掛例
建物の壁の“ブラッシング”による除染の本事業における歩掛例を以下に示します。
- 内容:ブラッシング(無水)(宅地,壁)
- 歩掛表
名称・項目 |
仕様 |
単位 |
数量 |
【 労 務 費 】 |
|
|
|
土木一般世話役 |
|
人日 |
0.70 |
軽作業員 |
|
人日 |
4.70 |
【 諸雑費 】 |
|
式 |
1.00 |
ブラッシングによる屋根の除染の技術評価
【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より
ブラッシングによる建物の屋根の除染の手順や作業性の評価等を整理し以下に示します。
整理番号 |
宅-4 |
||
大分類 |
宅地 |
||
中分類 |
壁 |
||
小分類 |
|||
除染手法 |
|||
内容 |
ブラシ掛け(無水) |
||
除染方法 |
<除染手順>
サイディングのブラシ掛け |
||
主要機械仕様 |
なし。 |
||
環境条件 |
適用環境条件 |
剥げた土壁は除染が困難。それ以外の材質(サイディング,金属,ガラス,木など)にほぼ適用可。 |
|
施工制約条件 |
特になし。 |
||
評価 |
除去物 |
施工スピード |
640m2/日 (5人) |
除去物発生量 |
ほとんど無し |
||
除去物内容 |
- |
||
水処理方法 |
使用水量 |
無し |
|
汚染水回収方法 |
- |
||
回収率 |
- |
||
除染係数の目安 |
DF |
1.3~1.4 |
|
低減率 |
20~30% |
||
コスト(直接工事費>1,000m2) |
100円/m2 |
||
施工上の留意点 |
・除去物は地面に落ちるため,土の剥ぎ取りの前に実施します(汚染の拡大防止による除染効果の確保)。 |