【除染モデル実証事業編】報告書P599より
農地除染において留意すべき点を以下に述べます。
- 農林水産省が平成23年9月14日に取りまとめた「農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)」によれば,土壌中の放射性セシウム濃度が低い場合は,除染方法として“反転耕”を選定できます。反転耕は,除去物が発生しないためたいへん有用です。
- 薄層表土剥ぎ取り機は薄層で表土を剥ぎ取るため,余掘りがなく,除去物発生量を低減できます。ただし,1回の剥ぎ取り可能厚さは1cm以下と浅いため,事前に走行回数と剥ぎ取り厚さおよび除染率の関係を把握し,施工方法を決定することが重要です。
- バックホウは,5㎝以下の厚さの表土の剥ぎ取りを精度よく行うことは困難です。
- 土壌固化剤は,湛水状態のほ場および冬季の低温環境下のほ場では機能しない(固まらない)ため注意が必要です。