肩掛け式草刈り機を用いた農地の除染方法

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2(1)①(b)章“Ⅲ 農地”より

肩掛け式草刈り機を用いて下図のように草を刈り除染します。刈りとった下草類は,熊手,鋤簾等を使用して集積します。

肩掛け式草刈り機による草刈り
肩掛け式草刈り機による草刈り
大熊町夫沢地区における実施結果 田(耕作面)
  除染前 除染後 低減率(%)
表面線量率(1cm)(μSv/h) 84 53 37
表面汚染密度 38,300 35,700 7
大熊町夫沢地区における実施結果 畑(耕作面)
  除染前 除染後 低減率(%)
表面線量率(1cm)(μSv/h) 74 70 6
表面汚染密度 31,200 30,700 2
肩掛け式草刈り機による農地の除染(田村市)

肩掛け式草刈り機を用いた農地の除染の具体的な流れ

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より

農地における,肩掛け式草刈り機による除染方法の流れを以下に示します。

1.目的

農地の除染方法として,肩掛け式草刈機を用いた草刈りの手順を示します。

2.作業項目

  • 使用機材点検
  • 草刈り
  • 集積
  • 詰込み
  • 運搬

3.作業手順

(1)使用機材点検
使用する機材が想定動作することを確認します。また,安全対策が十分であることを確認します。

(2)草刈り
肩掛け式草刈機を用いて除染対象エリアの草刈りを行います。

(3)集積
熊手,レーキ,バックホウを用いて刈りとった草を集積します。

(4)詰込み
刈りとった草を人力もしくはバックホウを用いてフレキシブルコンテナに収納します。

(5)運搬
フレキシブルコンテナをトラッククレーン等で一時仮置き場まで運搬します。

4.使用機材

保護具(半面マスク,ゴム手袋等),肩掛け式草刈機,熊手,レーキ,バックホウ,トラッククレーン

5.留意事項等

(1)本作業は,この後に行われる表層土の剥ぎ取り準備作業です。本作業自体は除染の効果はほとんどありません。

(2)廃棄物減容の観点から,表層土の剥ぎ取り際にこれへの可燃物の混入が極力少なくなるよう,草は根元まで刈り取ることが望ましいです。

肩掛け式草刈り機を用いた農地の除染の歩掛例

農地において“肩掛け式草刈り機”を用いた除染の本事業における歩掛例を以下に示します。

  • 内容:草刈り(人力),集積,搬送,詰込,運搬(水田・畑・果樹園)
  • 歩掛表
(4,960m 2当り)

名称・項目

仕様

単位

数量

【 労 務 費 】

 

 

 

土木一般世話役

 

人日

2.50

普通作業員

 

人日

10.00

特殊作業員

 

人日

6.40

運転手(特殊)

 

人日

0.40

【 材 料 費 】

 

 

 

大型土嚢

耐候性(3年)

52.30

【 機械損料 】

 

 

 

草刈機 肩掛式 1.3kW

カッター径 255mm (運)

台日

6.40

草刈機 肩掛式 1.3kW

カッター径 255mm (供)

台日

6.40

トラッククレーン装置付

132kW

積載質量 4t積 2.9t吊(運)

台時

1.70

トラッククレーン装置付

132kW

積載質量 4t積 2.9t吊(供)

台日

0.30

バックホウ クローラ型 41kW

平積容量0.2m3(運)排対2次

台時

0.90

バックホウ クローラ型 41kW

平積容量0.2m3(供)排対2次

台日

0.10

【 諸雑費 】

 

1.00

留意事項: 上記は,平坦地で肩掛け式草刈り機を用いて人力で草刈りをする場合の歩掛りです。

肩掛け式草刈り機を用いた農地の除染の技術評価

【除染モデル実証事業編】報告書2.4.2 除染作業結果より

肩掛け式草刈り機を用いての農地の除染作業手順や作業性の評価等を整理し以下に示します。

整理番号

農地-参1

大分類

農地

中分類

水田,畑,果樹園

小分類

 

除染手法

草刈り(A)

内容

草刈り(人力),集積,搬送,詰込,運搬

除染方法

<除染手順>

刈込: →集積: →搬送・詰込:

人力(草刈り機) 人力(熊手,レーキ)  人力,バックホウ

→運搬(除染箇所の一時集積所まで):

 トラッククレーン

<除染概要>

人力(草刈り機)による草刈りを行った後,熊手,レーキ,バックホウを使って集積,搬送,フレキシブルコンテナへの詰込を行います。トラッククレーンで除染箇所の一時集積所まで運搬します(運搬距離100m)。

主要機械仕様

肩掛け式草刈り機,バックホウ,トラッククレーン

環境条件

適用環境条件

水田,畑,果樹園,畦及び段々畑法面などが対象。除染効果に影響する環境条件は見当たらない。

施工制約条件

湛水した水田などでは作業で土を乱し,表面の放射性物質が深部に移動する恐れがある。事前に抜水乾燥させることが必要。

評価

除去物

施工スピード

(作業員数)

4,960m2/日 (19人) 

除去物発生量

90~120袋/ha

除去物内容

雑草

水処理方法

使用水量

汚染水回収方法

回収率

除染係数の目安

DF

低減率

コスト(直接工事費,>1,000m2

100円/m2

施工上の留意点
改善点

・この作業自体は除染の効果はほとんどなく,その後の表土層の剥ぎ取りの準備作業です。従って,表土の剥ぎ取りの際,可燃物の混入を極力少なくなるよう根本まで刈り取ることが重要です(有機物はいずれ焼却等で減容化するとすれば,除去物量の低減に寄与)。