放射性物質・空間線量率Radioactivity and Air Dose Rate
(2019年 更新)
Q放射性セシウムが付着している鉱物の種類は、どのように分析するのですか。
AX線回折装置(XRD)等を用いて測定することで、鉱物の種類を同定することができます。


図1 XRDの原理
(JAIMAウェブサイトより)
- 原子が規則正しく並ぶ結晶が存在すると、特定の角度で試料にX線を当てた時に、X線が強く反射されます。
- 角度は、X線の波長と原子が規則正しく並ぶ面の間隔で決まるので、強く反射される角度を調べることで、含まれる結晶の種類が分かります。

図2 分析例?上流から海にわたる堆積物中の、粒の大きさごとの鉱物組成


図2 分析例?上流から海にわたる堆積物中の、粒の大きさごとの鉱物組成
- XRDを用いて、河川水系の上流から下流、海にわたる堆積物の鉱物組成を分析しました。
- その結果、河川水系の堆積物のうち、放射性セシウム濃度が比較的高い粘土分画(粒が細かいもの)には黒雲母などの粘土鉱物が多く含まれ、これらが強く放射性セシウムを吸着していることが分かりました。
Q 放射性セシウムが付着している鉱物表面の性質は、どのように分析するのですか。
Q 地衣類はセシウムを捕捉しやすいと聞きましたが、どのようなメカニズムなのですか。(その1)