廃止措置に向けた取り組みDECOMMISSIONING

1F事故の知見に基づく炉心溶融挙動の解明と燃料破損現象に関する国際セミナー

1F事故の知見に基づく炉心溶融挙動の解明と燃料破損現象に関する国際セミナーを開催

 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、福井大学との共同開催で、平成30年9月18日(火)から20日(木)の日程で、福島県いわき市「ラトブ」と楢葉町「J-Village」において、今年度第2回目の福島リサーチカンファレンスとして、廃炉基盤研究の促進と若手研究員の育成および学生と若手研究員の交流に焦点を置いた「1F事故の知見に基づく炉心溶融挙動の解明と燃料破損現象に関する国際セミナー」を開催しました。
 9月18日(火)は著名なシニア研究者による3件の基調講演(一般公開、プレス公開)、及び、国内外の若手研究者による最新の研究成果発表が行われ、約50名が参加しました。午前中の基調講演は、「ラトブ」で開催され、米国サンディア国立研究所(SNL)ガウント博士から福島第一原子力発電所の事故を背景としたシビアアクシデント解析コード「MELCOR」の高度化に関する講演、現CLADS副センター長であり、米国スリーマイル原発事故で発生した燃料デブリを分析した経験を有するボトムレー博士から燃料デブリの分析方法に関する知見・経験に関する講演、さらにCLADSの佐藤副ディビジョン長から福島第一原発事故炉心の炉内状況の推定に関する最新知見の報告が行われました。午後には、J-Villageに移動し、国内外の若手研究員から、事故進展解析や燃料破損現象に係る最新の研究成果7件の報告が行われました。
 9月19日(水)には、学生及び原子力機構等の若手研究者によるグループ討論として、テーマ毎の小グループ(7~8人)に分かれて、英語による討論を行いました。討論のテーマは事故進展研究や燃料破損研究をどのように廃炉研究に役立てていくか、廃炉基盤研究における人材育成や技術継承をどのように進めるべきか等であり、それぞれの専門性を超えて、活発な討論が行われました。
 9月20日(木)は前日のグループ討議の結果をグループごとに工夫を凝らして発表し、最も優秀な発表には優秀賞が授与されました。
 グループ議論を通じて、国内外の若手研究者がどのようなモチベーションのもと研究に取り組んでいるのか等、通常の国際会議ではあまり機会のない話題について意見交換することで、学生・若手研究者の人材ネットワーク整備に貢献することができました。討論を通じて、若手も積極的に廃炉研究の方向性に対して提案を行うべき等の意見が出され、参加者それぞれの今後の研究活動に大いに参考になりました。
 今回のセミナーでは、海外からの参加者も含めて、参加者の約1/3が大学関係者であり、また、約2/3が20~30歳台の学生・若手研究者でしたが、国内外の研究者との英語での討論やコミュニケーションは大学生活では得難い貴重な経験であったとの感想が寄せられました。また、シニアの参加者からも、このような若手中心の取組みは好評であり、来年以降の開催についても強い期待が寄せられました。

集合写真

基調講演の様子

グループ発表の様子