大熊分析・研究センター

▷センター概要





大熊分析・研究センターとは


放射性物質分析・研究施設 完成イメージ図

大熊分析・研究センターは、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(1F)事故によって発生した放射性廃棄物や燃料デブリの性状等を把握するための分析や研究を行う施設(放射性物質分析・研究施設)で、「施設管理棟」、「第1棟」及び「第2棟」から構成され、1Fに隣接した敷地に整備しています。

分析・研究によって得られたデータは、1Fの廃止措置に向けた放射性廃棄物の確実な処理・処分方策とその安全性に関する技術的基盤の確立等に活用されます。

分析作業は、放射性物質による作業員の被ばくを避けるための遮へい機能をもつセル及び遠隔操作設備(マニプレータ等)の使用や、放射性物質を閉じ込めて取り扱うためのグローブボックス等を用いて行います。



センター長挨拶


大熊分析・研究センター長 徳森 律朗
大熊分析・研究センター長

徳森 律朗

大熊分析・研究センターのホームページをご訪問いただき、ありがとうございます。

大熊分析・研究センターでは、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(1F)事故によって発生した放射性廃棄物や燃料デブリの性状を把握するための分析や研究を行う「放射性物質分析・研究施設」の運用・整備、あわせて、ALPS処理水の第三者分析を実施しています。

分析や研究で得られたデータは、1F廃炉に向けた放射性廃棄物の確実な処理・処分方策とその安全性に関する技術的基盤の確立等に活用されます。

1Fは日本で初めての重大事故を起こした原子炉であり、その廃炉に向けた廃棄物や燃料デブリの保管・処理・処分のための技術的方策の検討・策定にあたり、 1Fの燃料デブリがスリーマイルやチョルノービリ(チェルノブイリ)の燃料デブリと異なることに留意し、注意深く性状を分析し把握することが、その安全な取扱いのために必要不可欠です。

この施設は世界に類のないものであり、その設計・建設・運用、分析・研究は大変チャレンジングな試みですが、職員一同、是非とも1Fの安全で確実な廃炉に貢献したいとの決意を持って取り組んでいます。 この経験は技術者として大変貴重なものであり、積極的に機構内外の若い方、様々なご経験、キャリアを有する方々に参加いただき、オールジャパンとしての技術の向上・発展につなげていきたいと考えています。

大熊分析・研究センターの活動につきまして、今後ともみなさまからのご指導とご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

施設について



施設管理棟



施設管理棟外観

居室のほか、会議室、ワークショップ(機器操作練習用スペース)等から構成され、第1棟、第2棟の円滑な設計、建設及び運用に資する施設で、放射性物質を取り扱いません。

関係機関、関係者と密に協議を実施し、施設整備、分析マニュアルの作成等を行う拠点として活用しています。

ワークショップには、工作機器や模擬鉄セル、グローブボックス、ヒュームフード等を設置し、分析作業のモックアップを行う場として活用しています。



第1棟



第1棟外観

ガレキや伐採木、焼却灰などの低~中レベルの放射性廃棄物の分析を行います。鉄セル、グローブボックス、ヒュームフード等の分析設備と、スペクトロメータなどの各種分析装置を備えます。

分析作業は、分析対象の放射線量に応じて、放射性物質を閉じ込める機能を持つ分析設備を用いて行います。

✓第1棟の分析設備

鉄セル
鉄セル
グローブボックス
グローブボックス
フード
ヒュームフード

 ※実際の作業における放射線防護装備は写真と異なる場合があります。



✓第1棟の分析装置

α線スペクトロメータ
α線スペクトロメータ
 
γ線スペクトロメータ
γ線スペクトロメータ
 
β線スペクトロメータ
β線スペクトロメータ
液体シンチレーションカウンタ
液体シンチレーションカウンタ
 
ICP-MS
ICP-MS
 
ICP-AES
ICP-AES


第2棟




燃料デブリ等、高線量の放射性物質の分析を行う施設です。
現在建設準備中です。

組織図


組織図