仮置場の崩壊対策

 除去物遮へい用土壌の入ったフレキシブルコンテナを,施設の側部の勾配がなだらかになるように積み上げて保管することとしました。積み上げの高さは,除染関係ガイドラインに準じた高さを超えないように設計しています。

 除去物の積み上げ高さは,除染関係ガイドラインに準じて,当該保管の場所の任意の点ごとに,地盤面から,当該点を通る鉛直線と施設の敷地境界の地盤面を通り水平面に対し上方に50%の勾配を有する面との交点までの高さを超えないように設計しました。

 また,下草・落葉といった可燃物を保管する場合は,容積減少や圧縮に伴う施設の沈下変形が予想され,その対策を講じる必要があります。表1に沈下対策をまとめます。

表1 可燃物の沈下対策
  形式 対策
不燃物と異なるヤードでの管理 地上保管 事前にチッパー等による減容化を図る。
上部の除去物からの荷重を極力低くするために積み上げ段数を可能な限り少なくする。
不燃物と同じヤードでの管理 地上保管 不燃物と可燃物を交互に重ねるといったサンドイッチ構造とし,不燃物の荷重による圧縮を図りながら,残留沈下量を極力小さくする(図1)。また,盛土全体の変形を抑制するために,骨格となる部分は不燃物のみで積み上げる。
不燃物を積み上げた上部に,可燃物を定置する。
地下保管 積み上げ段数を可能な限り少なくする。また,予め沈下を想定して,数%程度の勾配を有する盛土地表面の仕上がりとする(図2)。
サンドイッチ構造による沈下防止策
図1 サンドイッチ構造による沈下防止策
地下保管における傾斜を有する盛土地表面
図2 地下保管における傾斜を有する盛土地表面