Q3-2-3
山地森林域に沈着した放射性セシウム濃度は、標高や場所によって変わるのか。

地衣類(菌類の仲間)を用いて、山地内の放射性セシウムの初期沈着状況やその後の移動挙動に関する調査研究を進めています。

  • 福島県の調査事例では、地衣類中の放射性セシウム(137Cs)濃度(2013年2月)と、事故後初期(2011年6月)に採取された土壌中の放射性セシウム(137Cs)沈着量(計算値)との間に良好な正の相関関係がありました。このことは、地衣類が事故後初期のセシウムの沈着状況を保持している可能性を示しています。
  • 原子力機構では、山地の地衣類に含まれる放射性セシウム濃度やその化学形態を調べることによって、事故初期の放射性セシウムの沈着状況を明らかにするとともに、山地内の詳細な沈着量分布(標高や方位との関連性など)を調べ、山地内での放射性セシウムの挙動理解と予測を進めていきます。

山地のCs沈着

樹木に着生する地衣類(ウメノキゴケ類)

福島県内で採取した地衣類中の放射性セシウム濃度と土壌 沈着量の関係

出典(グラフ図): Dohi, T. et al., Radiocaesium Activity Concentrations in Parmelioid Lichens within a 60 km Radius of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant, Journal of Environmental Radioactivity, vol. 146, 2015, p.125-133.

参考文献

1) Dohi, T. et al., Radiocaesium Activity Concentrations in Parmelioid Lichens within a 60 km Radius of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant, Journal of Environmental Radioactivity, vol. 146, 2015, p.125-133.