Q2-3-5
空間線量率から推定した被ばく線量と個人線量計で測定した線量が大きく異なるのは何故か。

福島における空間線量率は場所により大きく変化します。単純な仮定に基づく推定方法では、人間が生活する様々な場所での空間線量率の変化やそこでの滞在時間を現実的に考慮した推定ができません。

考えられる誤差の要因

  • 放射性物質が沈着した地域の空間線量率は場所により多様に変化しますがこの変化が考慮されません。
    • (例)
    • 屋外の空間線量率として1点の代表値を使用
    • 屋内の空間線量率は屋外の0.4倍と仮定
  • 人間の場所毎の滞在時間についても単純な仮定が一般に使用されます。
    • (例)
    • 屋内16時間、屋外8時間を仮定
  • 空間線量(周辺線量当量)を実効線量へ換算するには0.6をかける必要がありますが、余裕を持って高めに計算するために1.0をかけることがしばしばあります。

走行サーベイにより測定した
福島第一原発北西部の空間線量率分布

  • 狭い地域でも空間線量率が急激に変化することがあります。
  • 上記の線量評価の誤算要因を考慮しながら、空間線量率に基づく推定法の精度を高めることも必要です。実際にそのような試みが行われてきました。